金の打鍼


10月になって鼠柄の年賀葉書が届きました。
昨年も今年もフォーラムに行かれないまま、
ココロの支え(!?)にしていた和方鍼灸友の会、「絶賛解散中」の葉書。
なんかついに学問としての鍼灸の細い糸がぷっつり切れちゃった感じ。
勉強会や講習に行ける見込みもないし、
このところ情熱が薄れたなと思いながら
買ったまま放置していた鍼灸雑誌を気まぐれに手にしてみたら
対談が友の会仕掛け人の長野仁先生じゃあありませんか!
2ヶ月も放置していたなんて、よほど目が死んでたな。
「良い手・良い鍼・良い文献」
長野先生は本当に、キャッチ―な言葉を作り出すのが上手い。
良い手も良い文献も自信ないですが、読んだだけでなんだか少し元気になっちゃった。
テンションが上がったからというわけでもないけれど
先日「良い鍼」をひとつ手に入れました。
打鍼用の金の鍼です。
打鍼とは、乱暴に言ってしまえば
鍼を身体に押し当て、柄を槌で上から叩いて刺激を与える方法。
昔は小槌で叩いて太い鍼をぶっすー、とやっていたのかも知れませんが
現在打鍼といえば刺さずに刺激を与えるだけなので
鍼がおっかないと思う人には良い方法だと思います。
しかし現在では一部の流派の方が使っているだけで
鍼灸師なら誰でも知っている方法というわけでもなし、
一般的にはあまりポピュラーではないと思われます。
実物を見たことはほとんどなかったのですが
先月から母を連れて行っている治療院の先生が
美しい打鍼の槌を使っていて、ご縁で同じ品を調達できることに。
母のためというのは名目で、実は大いに工芸的な美しさにやられました。
譲っていただいた打鍼には銀の鍼がついていましたが
鍼も先生と同じにすべく、鍼屋さん「神戸源蔵」にて20金で出来た打鍼用を購入。
手作りなので高いですが、妙なサプリメントを買わされることに比べれば余程良い買い物だと。
(本当に、がん患者はいい加減な商売の食い物にされていると思いますわ!)
神戸さんは浅草橋の駅近くにある古い佇まいの店構えで、看板がすごくかっこいい!
江戸後期から続いているそうです。
引き戸を開けて入ると玄関脇がそのまま作業部屋になっていて、
40代と思しき細くて凛とした女性が正座していらっしゃる。
4代目のお嬢さんに当たる方だそうです。
本当は長男が引き継ぐはずが、亡くなったので彼女が継いだとのこと。
「源蔵」という名前から推察される頑固っぽいおじいちゃんが作ってると思っていたので少々意外でした。
しばらくお話させてもらいましたが、鍼作ってるとこ、見たかったなあ。
銀のテイ鍼なども見せていただきましたが
手に乗せると、金属なのにぽわっと温かくなるような印象を受けました。
鍼灸に限りませんが、良い道具に出会えるのは幸せです。
さて、豚に真珠となりませんように・・・
Date: 2008.11.29 Category: はりきゅうに関係する話あれこれ  Comments (0) Trackbacks (0)
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「ここに来て良かった!」と心から言っていただける治療室を目指しています。

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